2021/3/26
新型コロナウイルスの感染拡大以降、徐々に株価を取り戻してきた米国企業の中、AT&T【T】の株価がパッとしません。日本でいえばNTTのような存在ですから、そんな大手大企業が低迷しているなんて忌々しき問題です。
ダウ平均と比べても低調感は明らかです。順調に株価を伸ばしている米国企業が多い中でこの不調ぶりがやけに目立つ気がします。(青線がAT&T、赤線がダウ平均)
私もAT&T【T】を保有しておりますが、コロナ前に投資したもので当時でも割安と言われていました。2021年3月25日現在、株価は30.08ドルでこのざまです。
含み損を抱えておりますが、現在、配当利回り6.93%とかなりの高配当なので、今のところ手放すつもりはありません。次回の配当額はまだ決まっていませんが37年連続増配中なので、何としても増配を死守して欲しいものです。
悪いニュースが目立つが良いこともある?
37年連続増配中とはいえ、最近はあまり良いニュースがありません。
2020年第4・四半期決算で、衛星放送「ディレクTV」を含むプレミアムテレビ事業で155億ドルの評価損を計上しました。ネットフリックスやAmazonといった安価なオンライン動画サービスとの競争に苦戦していることが原因のようです。
その「ディレクTV」にも見切りをつけたようで、株式の約3割を米投資ファンドのTPGキャピタルに売却すると2/26に発表がありました。「ディレクTV」を買収完了したのが2015年7月ですから、早く見切りを付けたという点では評価できるのではないでしょうか。
コロナ感染拡大前には27万人以上の従業員を抱えていた同社ですが、今現在は23万人程になっておりますので、約4万人の人員整理をしたことになります。ポジティブな見方をすれば23万人以上従業員を抱えていられる訳ですから、まだまだ大丈夫!・・・と考えたいところです。
直近のEPS(一株当たり利益)は3.57ドルで低迷ながらなんとか踏ん張っている印象です。ちなみに同業他社のベライゾン【VZ】のEPSは4.81ドル、T-モバイル・US【TMUS】は4.02ドルです。
逆襲のカギは5Gか
AT&T【T】は、第5世代通信規格(5G)やワイヤレスサービスへの投資を積極的に行っていて、ホームページに紹介されている5Gをカバーしている地域を見ると、既にかなりの広範囲をカバーしていることがわかります。そして、今期末の純利益はプラス15,788,454,000ドルの予想となっております。(前期はマイナス5,176,000,000ドル)
高配当銘柄ですし、今後継続して増配も期待できると考えておりまので更に買い増したいところです。前期は低調でしたがコロナを乗り越えて、大きく躍進することを期待です。