背後から刺される

信じていた人に裏切られるというのは色々な感情が沸いてくるものですね。
怒り、悲しみ、つらみ。
自分の口利きで採用した人物だったこともあり、人伝にその話を聞いたときにはまさかという気持ちと深い悲しみに襲われた。この仕事をやりたいということで採用したのに、無理やりやらされているなんてことを陰で言っているなんて。怒りの感情も沸いてきたりもしたが、自分が人を見る目がなかったんだという悲しさと自己嫌悪感にも襲われた。
人の感情は浮き沈みがあるし、あの時あの瞬間に発していたこの仕事がしたいという言葉に嘘はないだろう。しかし、1年という時が流れただけでこうも考え方が変わるのかと正直驚いている。
思っていた仕事と違うとか、やってみてやっぱりつまらないとか、その心の変化に気付くことができなかったことの一部は自分にも責任はあるかもしれない。ちゃんとケアしていれば良かった話だ。しかし、自分のいない場所でその感情を所構わず撒き散らされてはたまらない。
私とソリか合わない上司は、これをチャンスと見て私を落とし入れるよう動き始めているという話が漏れ伝わって来ている。私がイジメをしていて辛い思いをしている者がいるということにするらしい。
普段あまり仕事しないクセにそういうことだけは非常に熱心だ。やれやれ、足を引っ張ることが大好きな人間は心も腐っている。
さて、問題は言い出しっぺのこの子だ。まだ私の部下であるし従順な羊の皮を被った狼とどう対峙してゆけば良いものか。こちらとしては、その愚痴が私のところには伝わってないフリをしなければならない。円滑に仕事をするには仕方ないことだ。目には目を・・・では仕事にならない。こちらとしては面白くないがしばらくは何もなかったかのように振る舞う必要がある。
いずれにしてもこの子は違う部署に異動になる。自分勝手な言い分をあちこちに言いふらしたことで人事部長の怒りを買ってしまっている。身から出た錆だ。今の仕事が嫌なら他に方法があったろうに・・・。なんとも後味の悪い結果になりそうだ。